薬剤師の転職先・就職先は、製薬メーカーや医療機器企業が中心。国家試験は、基礎薬学、医療薬学、衛生薬学、薬事関係法規・制度のテーマから出題。

薬剤師の就職先は、薬科大学・薬学部の教員、CRO、SMO、学校薬剤師や専門薬剤師があります。国家試験の合格率は78.5%〜93.3%。試験日は毎年3月末に開催されています。

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薬剤師の転職

薬剤師の転職は、病院や診療所の調剤薬局の仕事が最も多く、次いで、薬局や衛生行政・保険衛生業務が主流となっています。そもそも薬剤師は、処方箋に基づいて医薬品の調剤や供給、管理、副作用などの情報提供を行い、必要時には医師に確認を取るお仕事です。

薬剤師は職業柄、女性が多く、結婚や育児に専念しやすい環境を選んでいるケースが見受けられます。そういった背景から、製薬企業、化粧品会社、保健所や学校の勤務の就職・求人案件が多数あります。

このほか、衛生検査技士、毒物劇薬取扱責任者、行政機関における薬務行政、調査試験検査に従事する薬剤師もあり、活躍の場はさまざま。具体的な転職先には、病院の調剤室、調剤薬局、ドラッグストア、製薬会社、化学製品、バイオ・繊維関連企業、研究所など求人が豊富にあるのが特徴です。


薬剤師の主な就職先

以下は、薬剤師の就職先です。

  • 調剤薬局・ドラッグストア
  • 病院
  • 学校薬剤師
  • 医薬品の製造販売、卸売
  • 製薬メーカー・医療機器メーカー
  • CRO、SMO
  • 化粧品・健康食品メーカー
  • 店舗販売業
  • 専門薬剤師
  • 感染制御専門薬剤師
  • がん専門薬剤師
  • 高齢者医療専門薬剤師
  • 精神科専門薬剤師
  • 新薬研究開発の職員
  • 保健所職員
  • 麻薬取締官
  • 科学捜査研究所所員
  • 薬学部教員

専門薬剤師とは、がん治療やHIV治療、高齢者医療などの専門知識を有する薬剤師のこと。医師にそれぞれ専門医がいるのと同様、薬剤師にもがん専門や感染制御専門などのエキスパートが必要という理由から、この職種が設けられました。

また、薬事法により、医薬品を製造販売する製薬メーカーには薬剤師を置くことが義務付けられており、医薬品の製造販売会社、卸売企業、店舗販売業の店舗もそのうちの1つとなります。

この他の仕事として、各種健診、食品営業の許可申請に知識が必要な「保健所職員」や、5年以上の実務経験がある薬剤師の資格が必要な「薬学部の教員」、麻薬Gメンと知られる「麻薬取締官」や科捜研(かそうけん)の職員「科学捜査研究所の所員」も薬剤師の大切な役割だと言えます。


薬剤師の資格取得までの流れと国家試験

薬剤師の資格を取得するには、6年制の薬科大学や薬学部を卒業した後、薬剤師国家試験に合格する必要があります。従来は4年制でしたが、薬の専門知識を求めるニーズが高まって制度が改正され、医学部と同様、6年間のカリキュラムを修了しなければなりません。

薬剤師国家試験は、厚生労働省医薬食品局監修の試験です。試験日程は毎年3月末に2日間にわたって開催されます。問題は全部で240問。基礎薬学60問、衛生薬学40問、薬事関係法規・制度20問、医療薬学120問(薬理学、薬剤学、病態・臨床薬学)の配点で、正解率65%以上(156問〜の正解)と各科目で35%以上の正解が合格ラインとなります。

国家試験の受験資格は、以下のとおりです。

  1. 薬価大学または大学の薬学部で薬学の正規課程を修了し卒業した者。
  2. 外国で薬学校を卒業又は、薬剤師免許を取得し、厚生大臣に同等以上の者と認定された者。

国家試験の合格率は78.5%〜93.3%。約8割の受験者が合格しています。基礎薬学、医療薬学、衛生薬学、薬事関係法規・制度と出題テーマも多く、難関資格であることから、多くの学生が国家試験専門の予備校に通っています。問合せ先は、厚生労働省医薬食品局総務課分室が窓口です。