看護師の勤務形態(就業形態)は、入院患者や老人介護によって、24時間体制で病院を運営する必要性があることから、一般的には、「2勤交代制と3勤交代制」との2種類に分けられています。2交代制と3交代制のシステムは、勤務先によりますが、以下のようなシフトが組まれています。
■2交代制
日勤、8:00〜20:00
夜勤、20:00〜08:00
■3交代制
日勤、8:00〜17:00
準日勤、17:00〜00:00
深日勤、00:00〜8:00
2交代制は、12時間労働という意味ではなく、多くの場合、「16時間(当直)勤務」と「8時間勤務」の変則的な2交代が設けられています。また、業務が忙しくなる時間帯を2交代制で回す、という病院もあり、一概に2交代制が多忙という訳ではありません。
■当直
当直は、途中で仮眠を取りながら16時間就業する勤務形態です。国の指針として「1ヶ月に最大8回までの勤務」と時間が制限され、定められています。当直には「当直手当」が出され、病院にもよりますが、1回につき3000円〜6000円の手当てが保証されています。
・当直の時間→17:00〜翌朝9:00
■夜勤(準夜勤・深夜勤)
夜勤には、準夜勤と深夜勤の2種類があります。深夜勤は国の法律に基づき、「月に8回まで」と制定されています。以下のような勤務時間が一般的です。
・準夜勤の時間→17:00〜00:00
・深夜勤の時間→00:00〜8:00
一方、3交代制は、1日24時間を三分割にして、日勤・準夜勤・深夜勤とに分類します。病院によって時間帯は違いますが、引継ぎの「申し送り」のため30分〜45分ほど前後するケースも見られます。
2交代制と3交代制の割合いは、2交代が約30%、3交代が全体の約70%となっています。最近は、2交代制が増えつつありますが、これは、2交代の方が3交代制よりも休日が多くとれて、看護師も休日を増やしたい事などの理由から、2交代が増加傾向にあると見られています。
このほか、看護師の募集要項には、給与・勤務時間・診療科目、日勤/夜勤・研修制度・福利厚生などの就労条件が記載されています。一人ひとりのライフスタイルに合わせて、最適な就労条件をあらかじめ決めておきましょう。転職時には、条件項目に見合う見合わないで判断できるので、非常に役立ちます。
看護師の休日は、2交代制と3交代制(変則3交代制)のシステムや勤務先のシフトによって、まちまちです。
一般的には、2交代制では夜勤明けのあとがお休みになるため、その時間を上手く利用して、休みの日の予定を組んでいると言われています。そのままショッピングや映画館に出かける方もいますし、サウナやエステに行く看護師の方もいます。
看護師は基本的にシフトが組まれるので、シフト表に沿った休日となります。とくに3交替制では、日勤の後に深夜勤という超ハードスケジュールが組まれるケースもあり、休日の都合がつけにくいのがデメリットです。しかし、近年、この過労や月60時間超の労働外時間が問題視され、少しずつ勤務形態が改善されています。
3交代制などでも週休2日制を導入する病院があったり、年次有給休暇、育児休暇が採用されるケースも目立ちます。
また、労働基準法に準じて、土日休み、隔週週休二日という病院も存在します。有給休暇は、1年目は10日間、2年目からは毎年1日ずつ増えていき、最大年間20日までとれる仕組みとなっています。このように、看護師の休日も休みの増加と、夜勤回数が減少傾向にあり、働きやすい環境になりつつあります。
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