復職支援セミナーは、全国に55万人〜65万人いる「潜在看護職員」に現場復帰してもらい、看護師不足を少しでも解消しようとする試み。結婚・出産・子育を機に退職したナースが対象です。

看護協会や自治体が主催する「復職サポート」では、バイタルサイン、注射、採血、輸液ポンプの操作、酸素吸入・吸引法、BLS&AED、呼吸・循環アセスメントなどの研修が行われています。離職の理由は結婚、妊娠、出産、子育てが大半。

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看護師の復職支援

結婚や出産を機に休職されている看護師の約80%が、復職(職場復帰)を考えています。しかしながら、結婚や出産前とは異なり、子どもの面倒や家事といった家庭のライフワークとの両立の難しさがあります。

都道府県の各自治体や看護協会では、職場復帰をサポートしてくれる「復職支援セミナー」が随時、開催されています。例えば、山梨県の場合、760人いるとされる潜在看護師(免許資格を持っているけれど働いていない人)に現場に戻ってきてもらう取り組みが行われています。

県立病院から派遣されてきた「認定看護師」の指導のもと、採血や血糖検査を体験。最新医療の技術や機器への対応の講義も行われています。自治体にもよりますが、こういった復職セミナーや講習会は年に数回開かれ、ブランクの長さや不安・悩みなどを解消して、現役の感覚を少しずつ取り戻して、最終的に復帰を目指すという試みです。

また、大阪府看護協会では、インターネットによる「eラーニング学習」と「病院の臨床実習」を組み合わせた「ダブルオンステップ」という潜在看護師支援サービスを開始。eラーニングでの動画学習をした後は大阪府内の病院での研修を受け、基礎演習の実施や受講生同士での意見交流会、先輩復職者の貴重な体験談を実際に聞くことが出来ます。

潜在看護師は、国内に約55万人〜65万人いると言われ、その多くは医療技術や機器に対応できないという心配から復帰しにくいという声もあります。そこで、医師やベテラン看護師のサポートにより、現場の感覚や技術を取り戻す研修・体験が開催されるという訳です。

実際に復職を試みるときは、常勤、非常勤のいずれかを目指すことも念頭に置きましょう。子育てに時間がかかったり、家庭にウェイトを置かざるを得ない場合は、非常勤で入職するのが良いと考えられます。ただし、非常勤では間接的な業務しか任されず、賞与や昇給も見込めないというデメリットがあります。

一方、常勤の場合は、時間的に余裕がある方にオススメ。再就職支援プログラムは、専属のプリセプターによる手厚いフォローを行ってくれるので是非、活用しましょう。


看護師の結婚率と職場復帰

看護師の結婚率は、女性が多い職場という点から、一般的に低い傾向にあります。しかしながら、30才以上の未婚率が男性47.7%、女性32.6%という数字からも、世間的に結婚離れが進行しているので、看護師だからと言って結婚に対してナーバスになる必要もありません。

なお、看護師は結婚率が低く、未婚率が高いとのデータもありますが、晩婚か早婚かのどちらかというケースが多いようです。看護師の未婚率が高い理由は、(1)経済的に自立できる、(2)女性が多い環境、というのが挙げられます。役職に就いたり、ポジションを与えられたりすると、却って仕事を優先しがちです。結果、結婚や出産を先延ばしに考える傾向にあるようです。

看護師のメリットには、結婚や出産をしても復職がしやすい職業というのもあります。他の職業と比べても求人数が多いですし、資格を保有している分、復帰する確率も高いです。ブランクが多少あっても適職が見つかるため、育児中でも復帰しやすいのがメリットです。

また、結婚後の職場復帰には、子育てを手伝ってくれるマンパワー、産休の取得、託児所ありの病院によって、安定度が変わってきますので、条件を絞り込む際の1つの基準として選ぶのが良いでしょう。

復職支援に強みをもつ転職紹介企業、就職サイトでは、出産後や育児休暇中に適した求人を無料で斡旋してくれます。専属のコンサルタントが適切なアドバイスを送ってくれるので、是非、活用してみましょう!