勤務時間は、3交代と2交代の2種類がありますが、2交代の方がまとまった休日をとりやすいので好まれています。残業時間(時間外労働)は1ヶ月平均で約23時間です。

看護師の勤務時間は、変形労働時間制によって決まります。これは、設定された1週間または1日分の平均時間(例えば1週40時間)を超過した場合のみ、残業手当てを支払う仕組みです。

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勤務時間

看護師の勤務時間は、3交代制と2交代制で、時間が異なります。3交代では、日勤・準夜勤・深夜勤に区分され、病院によって違いますが、それぞれ、8:00〜16:30、16:00〜0:30、0:00〜8:30と、時間が配分されています。

また、2交代制では、日勤8:00〜16:30、夜勤16:00〜8:30のような時間配分となっています。勤務時間のシフトは、大抵、1ヶ月単位で組まれる病院が多いようです。

1週間の勤務シフトのパターンも病院によってまちまちですが、「日勤→早番(6時〜14時)→深夜勤→準夜勤→遅番(14時〜22時)→休日」のサイクルがオーソドックス。夜勤明けの翌日は、基本的に日勤はなく、反対に早番で14時頃に上がった翌日の深夜勤(0時〜)は、3時間くらいの仮眠をとって出掛ける場合もあります。

また、「休日を月間最低でも8日は入れる」、「夜勤明け(8時30分上がり)の当日に夜勤は入れない」といった暗黙のルールも存在します。勤務表は、通常、看護師長が作成しますが、師長の配慮に頼っているケースが多く、病院によって「日勤後の当直」や「当直明けの日勤」も存在します。

つまり、勤務時間は、病院の稼働状況や師長の裁量に任せているというのが現状であり、3交代よりも2交代の方がまとまった時間をとりやすくなるため、「日勤後→即夜勤」の少ない2交代制が好まれています。


残業時間と「変形労働時間制」の仕組み

看護師の残業時間(時間外勤務)は、1ヶ月平均23.4時間だと言われています。一般企業の時間外労働が1ヶ月だいたい9時間ですから、看護師の方が平均14時間ほど多いのが現状です。ただし、このデータは、交代勤務のない企業や入院施設を持たない病院施設も含まれているため、このような残業時間となっているものと考えられます。

労働基準法では、1日10時間、1週間で52時間以内と上限が定められており、それ以上は勤務してはいけないルールになっています。(一般的には、原則1日8時間、週40時間が所定労働時間。それを超過した場合は、残業代を払う仕組み。)

看護師は、24時間体勢でシフトを組む、特殊な業種のための「変形労働時間制」を採用しています。これは、1日の勤務時間が長い業種に適用されるシステムです。例えば「週40時間」が所得労働時間の場合、48時間勤務した週があったとしても1ヶ月で平均40時間以内に収まっていれば、残業代を払わなくて良い形となります。

通常は、1週40時間または1日8時間を超えて働いた場合は、病院が看護師に対して、残業手当を支払わなければなりません。病院では、1週間の労働時間を平均40時間ギリギリに設定しておいて、所定労働時間を超えた分だけ残業手当てを支払っている病院がほとんどです。

つまり、暇な時期の「所定労働時間」を短く設定し、繁忙期には「所定労働時間」を長くして、残業代をなるべく払わないように調整しています。また、厚生労働省の定める残業しても良い時間は、1ヶ月45時間以下で、それ以上は働いてはいけません。

しかし実際には、1ヶ月に30時間以上残業されている看護師は全体の21%。60時間を超した方が全体の4%とかなり高く、看護師のサービス残業が問題視されています。(看護師の超過勤務時間は、平均して約14時間。)

残業時間が多くなる理由として、入院患者やご老人の介護、検温、バイタル測定、経管、オムツ交換、入浴介助、記録など、管理面での業務量が多いことが挙げられます。

全体の約11〜12%が残業時間の上限をはるかに超えていており、常勤者の離職率も年間11〜12%という統計データから、超過勤務を強いられている看護師が退職してしまうケースが増えているのが分かります。

最近では、これらの状況を受けて、夜勤は最大でも8〜9回以内に抑える、夜勤明けの当日の夜勤入りは避ける、などの対策を講じている病院も増えつつあり、残業を減らす動きがあります。